育児をしながら会計業界で10年ほど働いています、
いわゆるワーママです。
周りを見てみると、会計業界のワーママ率は割と高めな気がしています。
内勤で記帳代行や申告書作成を行う仕事をされていたり、
税理士の資格を生かして税務の仕事をされている方など。
業務内容は様々です。
また、時短勤務やパート、正社員など、雇用形態も様々です。
子供が学校に通っている間だけ働くといったことが可能な業界だといえます。
ワーママとして働く場合、2つの要素を考えることが多いのではないでしょうか。
子供軸…残業の有無、急なお休みにも理解を得られるか、業務の代替性etc
自分軸…スキルアップができるか、自分が望む仕事内容かetc
ただ、そのような軸をもとに転職活動をしてみても、
実際に就職してみないと本当にその要素が備わっているかは分からないものです(体験談)。
そこで、実体験をもとにワーママとして10年間働いてきた会計事務所の所感を規模別にまとめてみました。
私自身の所感になりますが、今後会計業界で働きたい(すでに働かれている)ママさんの参考になれば幸いです。
【規模大】大手税理士法人
定義
明確な定義はありませんが、一般的に、従業員が数百名規模、社員税理士も数十名、全国に支店展開している会計事務所をここでは「大手税理士法人」とします。
取り扱う業務は幅広く、一般的な税務のみでなく、事業承継・組織再編・国際税務など、あらゆる業務に対応しています。
メリット
・ワーママとして活躍されるロールモデルがいる。
・急な仕事の休みでも代替が効きやすい。
・仕事場所は都内一等地の高層ビル
・給与水準が高い
・税理士試験に理解がある
・社内研修が充実している
・福利厚生が充実している
デメリット
・アシスタント業務が中心で、税務業務にはあまり携われない
・上司がたくさんいるので、指示系統があいまい
・自分の意見は反映されづらい
・年功序列の昇進
所感
大手税理士法人は、給与、福利厚生面で充実しています。
一方、アシスタント職が中心のため、税務の仕事に携われる機会は少なめです。
スキルを磨きたいというママさんには少し物足りないかもしれません。
【規模中】中堅会計事務所
定義
明確な定義はありませんが、従業員数十人規模の会計事務所を「中堅会計事務所」とします。
一般的な税務全般を対象にしますが、専門特化型の場合もありますし、その会計事務所の強みの分野を軸に事業展開している場合もあります。
メリット
・担当者として、税務業務全般を深く経験できる
・税務だけでなく、労務や法務などの周辺領域の知識習得ができる
・部下を持ち、マネジメント経験が得られる
・自分の意見が所長に届きやすい
・自分で仕事の進め方を決定できる
・勉強だけでは得られない実務力、顧客対応力がつく
デメリット
・予定外の業務や残業に追われることが多い
・がんばっている割に給与水準は低め
・税理士試験の勉強が後回しになりがちになる
・仕事量を調整しづらい
所感
中堅会計事務所では、お客様担当として仕事をすることが多いです。
入社早々に担当者となることも良く聞きます。
責任のある仕事ですので、その点にやりがいを感じる方もいらっしゃる一方、
過度な負担で体調を崩してしまうことも、、
実務のスキルアップを図りたいママさんには最適と言えます。
【規模小】個人会計事務所
定義
明確な定義はありませんが、所長である税理士の先生と数名の従業員で構成されている会計事務所です。
中堅会計事務所より人員が少ない会計事務所の位置付けです。
メリット
・所長との距離が近く自分の意見が反映されやすい
・従業員個々の事情に合わせた働き方(時間・場所)が可能
・困ったときにすぐに所長に相談できる
・担当者になれる機会も多い
・会社に愛着が湧きやすい
デメリット
・給与水準は事務所による
・福利厚生、社内研修は充実してるといえない
・所長の一存で物事が決まる
・税理士試験への理解があるかどうかは事務所による
・就業規則がないので、労働や福利厚生に関するモヤモヤを抱えやすい
所感
個人会計事務所の場合、所長の人柄や求めるものにより様相が違ってきます。
そのため、メリット・デメリットを一概にまとめるのが難しいなと感じました。
その分、所長との関係が良好であれば働きやすい場所であると言えます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
会計事務所で働いてきた所感を規模別にまとめてみました。
あくまで私の所感ですが、
規模によりある程度メリット・デメリットの特徴づけができるような気がします。
ただ、小規模事務所になればばるほど、所長色が強く現れます。
鶴の一声と言わんばかりに、所長の一存で物事が進む場面を経験してきました(笑)
そのため、小規模な会計事務所を就職先の候補にする場合は、内定前に一度所長とお話しし
お人柄に接する機会があると良いと思います。