独立前と独立後では、生き抜く戦術が違う
独立前と独立後で変わったことは色々とあります。
そのなかのひとつが、「自分の身は自分で守る」ことです。
独立前は所属税理士でしたので、理不尽な物事は見ず知らず。
全て代表税理士が落とし前をつけてくれていました。
そのため自分の身を守る必要がなく、そのスキルも不要でした。
今でも会計事務所の求人で見るのが「求める人材は素直な人」という文言です。
これは納得です。
会計事務所で働く上で求められるのは、
代表に変わって面倒なことを処理するスキルでなく、
事務所の方針に素直に従うスキルです。
少なくとも持ち合わせておいて損はないです。
代表税理士からすれば、外部より内部に面倒な人がいた方が困りますものね。
自分の職場内くらい気持ちよくやりたいと思うものです。
しかし独立後はそうもいかず。
素直に従順にやっていたら時に意図しない渦に巻き込まれます。
素直で従順なのはもちろんいいことですが、それは信頼できる人だけにしよう!
というのが今の私のおもうとこです。
面倒なことは割とある
さて、私は仕事において割と温室育ちだったんだなと薄々気づいていました。
あまり痛い経験をしたことがないからなのですが。
じゃあずっと温室にいればいいじゃんといわれそうですが、
組織が苦手、というより声の大きな人に合わせるのが嫌い、という困った性格です。
それで独立しました。
ですので独立後は自分が矢面に立って、面倒なこともあるし乗り越えなきゃいけない試練もある、というのは意識しました。
実際に独立して実感するのは、面倒なことは想定通り割とあるということです。
しかしその中でもやっていかなくてはなりません。
それゆえ日々バリアを張ることを意識しています。
例えばよくあるのが、営業電話です。
私の場合、自分のホームページには電話番号を掲載していないのですが、
やむを得ず掲載しているサイトがあります。
その番号を発見して電話がかかってくるのですが、
電話を取った瞬間から3分くらい句読点なしに喋り続けられます。
少しお時間良いですか、くらい言えんのかね?と思いますが^^;
少しもお時間良くないです、と言われるから言えないのでしょうね。
やんわり断ったら、また3分句読点なしの営業トークが続きます。
もうやめてくれー!と心の中で思います。
最近は丁寧にはっきりと断ることが少しずつできるようになってきました。
そういえば以前30分くらい話を続ける方から営業電話を受けました。
いや、途中で切ろうよと自分にツッコミをいれたくなりますが、
話の意図が全然見えず、探っていたら長丁場に。
素直に向き合うとこんな風になるという悪い例です。
3分でも30分でも貴重な時間であることに変わりありません。
しかもこちらの予定を無視して貴重な時間を奪われるわけですから、
しっかりバリアを張っておく必要があります。
生き抜く術は常に模索中
独立一年目、こんな失敗もしながら今日に至ります。
信頼のおける方にだけ誠実に対応したいと思いますので、
そうでない方、裏がありそうな方には日々バリアを張っています。
意図しない渦に巻き込まれないための必要スキルだと思っています。
私の場合のバリアを張るとは、
・まず、戦わない方法を考える
・戦いを好む方には理不尽でもいいから丁寧に謝って全力退散、二度と接触しない。
と、こんなところです。
ただ、すでに契約している場合に全力退散すると法的責任が生じる場合もあるのでそこは慎重にしています。
色々な方がいますので、自分の身ひとつで全ての方の要望にこたえ続けるのは身もお金も持たないと実感しました。
特に税理士事務所での勤務が長ければ、素直さが染み付いている方も多いので、
染み付いているものと決別する意識が必要だと思います。
なんでも素直に対応するより、厳選して対応する、そのためのバリアスキルを模索する日々は続きます。