Excelを使って計算をするとき、端数が生じることがありませんか。
そういうときはROUND関数を使っておこう!というお話です。
ROUND関数とは
ROUND関数は、指定した桁で端数処理をするときに使う関数です。
ROUND関数には3つあります。
ROUNDDOWN関数 | 切り捨て |
ROUND関数 | 四捨五入 |
ROUNDUP関数 | 切り上げ |
行いたい端数処理の方法(切り捨て、四捨五入、切り上げ)により関数を使い分けます。
関数の書式は次の通り!
=ROUNDDOWN(①数値,②桁数)
引数 | 意味 |
①数値 | 端数処理をしたい「値」を指定します |
②桁数 | 端数処理をする「桁数」を指定します |
桁数は次のように指定をします。
桁数 | 意味 | 例 |
2 | 小数第2位まで表示 | 666.6666→666.66 |
1 | 小数第1位まで表示 | 666.6666→666.6 |
0 | 整数表示 | 666.6666→666 |
-1 | 10の位まで表示 | 666.6666→660 |
-2 | 100の位まで表示 | 666.6666→600 |
端数処理が生じる可能性があるときはROUND関数
たとえば、次のような売上明細書を作成するとします。

消費税額を計算するG列とH列では、個々の値とその合計値が異なります。
G列の計算式は、税抜金額×0.08です。
H列の計算式は、税抜金額×0.08の値をROUNDDOWN関数を使って整数にしています。
G列の正しい消費税の合計額は、101+101+101=303円です。
でもExcel上の答えは、302円。
正しい答えとExcel上の答えが違います。
H列は、100+100+100=300円。
あっていますね。
なぜこのようなことが起こるかというと、
G列は整数表示にしているだけで、実際には小数点以下の値を持っているから。です。
実際の数字で確認した方が分かりやすいですね↓

G列個々の本当の値は、「100.51」、「100.51」、「100.50」です。
すべて足すと、「301.51」です。
Excel上整数表示にすると、自動で四捨五入され、
G列個々の値はすべて「101」と表示されてしまいます。
すると、見かけ上の合計値「303」と、Excel上の合計値「302」が異なってしまうのです。
一方、RUONDDOWN関数を使えば、端数処理後の値を使って集計されます。
H列個々の値はすべて「100」ですね。
見かけ上もExcel上も合計額「300」でかい離がありません。
つまり、RUONDDOWN関数を使えば、
個々の明細と合計額が異なる現象が起きないということになります。
なお、消費税の端数処理は、「切り捨て・四捨五入・切り上げ」のいずれも認められています。
継続して1つの方法で処理を行えば問題ありません。
切り捨てを選ぶのであれば、
Excel上で計算を行う際はROUNDDOWN関数を使うことをおすすめします。
まとめ
端数が生じる可能性があるときはROUND関数を使おう!
という話をお伝えいたしました。
消費税や源泉所得税の計算で端数処理は良く出てきます。
あとで1円まちがっていた!ということにならないように、
ROUND関数をあらかじめセットしたExcelフォーマットを準備しておくのも有効です。
関数を使うと作業効率が上がりますが、
一方で使わなければいつまで経っても関数を覚えることはできません。
関数の活用一緒にはじめてみませんか(^^??