利益を残す方法は2つ
会社に利益を残す方法って究極的に2つしかありません。
1 売上を上げる
2 経費を下げる
うん、みんな知ってます。
ではでは、1と2どちらが優先かというと、
答えは2「経費を下げる」です。
多くの場合、会社に利益を残そうと考えると、
まずは売上アップだ!
と考えます。
でも、売上アップと同時に経費もアップします。
何もお金をかけずに売上だけアップする方法ってないですもんね。
利益=売上△経費
ですので、
経費が思った以上にかかってしまえば、
売上はアップしたけど、利益が(ほとんど)残らないこともあり得ます。
一方で、2の「経費を下げる」の場合、会社に利益は残るのでしょうか?
こちらはYESです。
この違いは何か、というと
「売上を上げる」は、不確定な将来に対する戦略
「経費を下げる」は、確定している過去に対する戦略
です。
確定している過去とは、つまり実績。
実績に対してアプローチしたほうが、不確定な将来へアプローチするより
空振りになる可能性が低い。
つまり、結果がともないやすいと考えられます。
経費の下げどころ
経費を下げると一言にいっても、
経費にもいろいろな種類があります。
大事なのは、利益を出すことに直結しやすい経費を下げることです。
利益を出すのに直結しやすい経費とは、固定費というもの。
- 固定費とは
- 売上に関係なく生じる経費のこと。
従業員の給与や家賃などが一例です。
固定費は名の通り会社が儲かっていても、儲かっていなくても、
「固定」的にかかる経費です。
ですから、固定費は少なければ少ないほど利益が残る、ということです。
イメージは、
同じ給与30万円のAさんとBさんがいたとします。
給与から毎月定額の家賃を支払います。
Aさんの家賃は15万円
Bさんの家賃は10万円
この場合、家賃の少ないBさんの方が手取りが5万円多くなります。
家賃=固定費
手取り=利益
のイメージです。
そして逆にいえば、固定費は会社が必ず稼がなければならない経費
ということにもなります。
先ほどの例ですと、
Aさんは毎月15万円、Bさんは毎月10万円は稼がなければなりません。
つまり、こうです。
固定費<会社の儲け
固定費を下げることができれば、利益が残りやすい経営になるということです。
この関係を維持することが利益を残すためにまず必要です。
固定費は会社によって違います
先ほど、固定費の一例に、従業員の給与と家賃を挙げました。
これは一般的な考え方です。
会社によっては必ずしもこれらが固定費にならないケースもあります。
たとえば、売上高に応じて家賃が科されるテナントに出店している場合。
家賃は売上高と紐づきで変わりますので、固定費にはなりません。
つまり、固定費は一概ではなく会社ごとに異なる。
ということです。
固定費を見分ける方法
では、自分の会社の固定費が何かを見分ける方法が気になりますね。
おすすめの方法は「勘定科目」で分けることです。
決算書をご覧いただけると、「損益計算書」という書類がついています。
まずはここをご覧ください。
たとえば、以下の勘定科目。
・人件費
・地代家賃
・減価償却費
・広告宣伝費
・保険料
これらは固定費に該当する可能性が高い勘定科目です。
ただし、注意点が2つほど。
1つは、勘定科目ごとに分けただけでは足りない場合があるとこです。
例えば、広告宣伝費の場合を想定してみましょう。
広告宣伝費は一般的には固定費です。
ただ、中身に関しては2つのタイプに分けられます。
1つは、直接購入や来店につなげるタイプのもの。
リスティング広告やSNS上の広告などが該当します。
広告を出せば出すほど、売上への直接的が貢献度は高くなるため、こちらは固定費とはいえません。
もう1つは、会社のブランドイメージを向上するための費用やHPの制作・運用費用など。
この場合は、売上の増減との直接的な関係がないので固定費といえます。
勘定科目とあわせてその中身で考えることがポイントとなります。
流れはこうです。
まずは、勘定科目の性質により固定費かどうかを判断し、
次に、固定費と判断されたものの中身を見る。
その中に固定費にあてはまらないものがあれば除くのが良いでしょう。
ここで、あまり小さな金額まで追う必要はありません。
毎月3万円以上発生するもの、などの基準を設けてまずはざっくり分類を進めていきましょう!
2つ目は、固定費は常に変わるということです。
一度固定費を分けたら終わり、というわけではありません。
定期的に固定費かどうかの見直しが必要です。
なぜなら、会社の経費は常に変わるからです。
ずっと同じ支払先に払い続けていることの方がむしろ稀ではないでしょうか。
新たな支払があれば、固定費かどうかの検討が必要ということです。
ただ、この場合もあまり小さな金額まで追う必要はありません。
一定額以上の支払について検討しましょう。
もし、固定費かどうかわからない場合は?
その場合は、とりあえず固定費にしておきましょう。
なぜなら、固定費にしておく方が安全な分析ができるだからです。
固定費を高く見積もっておいた方が、上ブレのリスクが小さくなります。
上ブのリスクが小さければ、見合いの利益の下ブレリスクも小さくなるためです。
2つのポイントを意識して固定費をあぶりだしてみる。
あぶりだされた固定費で、今より少なく抑えることができるものがあれば手を打ちましょう。
利益に対する効果は抜群です。
まとめ
本日は、会社に利益を残すには?というお話をしました。
まずは、自分の会社の固定費がいくらか計算してみることをおすすめします。
そして、固定費は最低限稼がないといけないお金です。
固定費を少なくすること、継続して固定費を上回る稼ぎがあることが利益を残すうえでのポイントです。
どれも会社にとっては必要な経費なんだ!
というお気持ちも分かります。
でも、かつてサブスクで購入して今は使っていないツール、
従業員数に合わない規模のオフィスなど。
よくよく考えると、固定費を抑える方法は出てくるものです。
一度会社の固定費のことを考えてみませんか(^^)?